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「ムキ出し」の人間の姿を目の当たりにしたことーー
この頃、あなたはありますか?

こんにちは。
ウィズコロナ/アフターコロナの、これからの時代の生き方を研究する
【生き方カウンセリング+コーチング】
そして【高齢者向け宅配弁当配達】のパラレルワークもしている、立野博一です。
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「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」福島あつし著を、ご紹介します!

本当に偶然なのですが先日、私は1冊の写真集と出会いましたーー
「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」福島あつし著。

つまり、私=立野も現在関わっている、高齢者向け宅配弁当配達の、
現場ドキュメンタリーの写真集です。

ここには、ムキ出しの人間、ムキ出しの生、
ムキ出しの老いが、写真として収められています。
それが不思議に涙と元気を、見る者に与えてくれる。

著者の福島あつしさんは、大学と写真専門学校で写真を学び、
23歳の頃から10年間、川崎で高齢者向け宅配弁当のアルバイトをした。
そこで店長さんから、
「配達先のお年寄りの写真を撮ってみたら?」
と提案されたといいます。

そして一眼レフ(後には6×4.5の中判カメラ)を首から下げて、
雨の日も風の日もお弁当を配達しながら、
お年寄りの写真を撮影し続けた。
この写真集はその10年間の記録であり、総集編なのです。

玄関のチャイムを「ピンポ〜ン」と押して、
すぐにお客様に出て来てもらえれば良いのですが、、、
「高齢者向け宅配弁当」の実際の現場では、ナカナカそうも行かないのです。

耳が遠くなっていれば、チャイムの音も聞こえずらいし、
脚が衰えていれば、玄関まで出てくるだけで時間がかかる。
腕の力が衰えていれば、玄関ドアを開けるのも大変だし、
認知症がある方は、そもそも「弁当が運ばれてくること」を忘れていたりもします(汗)。

そうした「高齢者向け宅配弁当」の現場で、
弁当を配達しながらカメラも持って、撮影し続けるとは、
本当に大変なことです!
(私だったら、現在午前中に40軒前後、午後にも40軒以上配達してますので、
配達するだけで毎日イッパイイッパイです。汗)

例えば、写真集の表紙になっている、
お爺さんが弁当を食べている1枚の写真があります。
(↑ 上の画像です ↑)

右手でスプーンを使いながら、左手も同時に使って、
ご飯を口に入れようとしているご様子。

首の周りにグリーンのタオルを巻いているのは、
食べこぼし対策でしょう。
そしてもしかしたら、このお爺さんは、
手も器用に動せなくなっているのかもしれません。

「弁当を食べる」ーーただそれだけのことが、
このお爺さんにはチョット苦労な作業であると、
1枚の写真から見てとれます。

そして、「食べる」ことへの執念、
「生きる」ことへのエネルギーも、
伝わってきます。

そうした「ムキダシの人間」「ムキダシの老い」
「ムキダシの認知症」を写した写真達は、
見る者に涙をこぼさせずにはいられないですし、
不思議なことですが「生きる元気」も、こちちに伝わってくるのです。

そうです!
「ムキダシの人間」は、ひとに「生きる元気」を伝えてくれる。

最近チョット、「ヤル気や元気が出ないな〜」と感じている方に、
この写真集はお勧めです!

高齢者向け宅配弁当配達の現場では、、、

とはいえ、著者の福島さんは、
「最初の半年間は、カメラのシャッターを押せなかった」
と書いてます。

宅配弁当のお客様、特に一人暮らしのお年寄りの生活環境が、
あまりにも壮絶な状態なので、
見るに忍びなく、シャッターを押せなかったのかもしれません。

「弁当配達をしていた10年のあいだに
僕は何度も仕事から逃げ、
自宅に引きこもり、時をやり過ごした。

数年間であるが、
人生の終焉が近づいている人たちの生活を目のあたりにして、
僕のすべては揺らいでしまった。
(p88から)」

こんな風に葛藤に揺さぶられながら、
それを乗り越えて、この写真集は制作されたのですネ。
これは素晴らしく、そしてスゴイことです。

例えば私の経験でも、本当に壮絶な生活状態のお年寄りがおられました。
(個人的なプライベートに触れないために)仮にAさんとします。

JR中央線の高円寺駅からしばらく歩いた辺りの、
ボロボロの古アパートの小さな部屋で、
Aさんは暮らしていました。

Aさんの部屋にお弁当を持って行き、
ノックをしてドアを開けると、、、
(鍵が閉まってない時は、ドアの内側に弁当を置くことにしていました。)

灰色になったベッドと、それを囲んで大量のゴミがありました。
おそらくは数十年分の汗とホコリで、灰色に染まったベッドのシーツ。
そして新聞紙や弁当の食べかすや、
様々なゴミが部屋全体に積み重なっている。
Aさんはそうしたゴミの合間で、
いつもサナギのように体を丸くして、眠っていました。

そんなAさんとも段々に、
私は言葉を交わせるようになってきました。
「段々元気になっておられるのカナ?」と、
私は安心していた。

それが、、、

私が弁当を配達した2日後のある日、、、

Aさんが亡くなっていたと、
警察から電話があったのです。

こんな風に「高齢者向け宅配弁当配達」の現場では、
数日前迄普通に弁当を受け取ってもらえていたお年寄りが、
突然亡くなるーーということも、
時々あります。

Aさんの突然のご逝去に、私もショックを受けたのですが、、、
やがて、気持ちが変わりました。
短い時間で、Aさんは逝くことが出来た。
Aさんは「ピンピンコロリ」だったのかもしれない、と。

今まさに、この写真集に見られるように、、、
沢山の一人暮らしの高齢者の皆さんが、
街の中でひっそりと、でも確かに「生きている」。

そうした人生のラスト・ステージに触れて、
魂が揺さぶられるように感じるのも、
「高齢者向け宅配弁当配達」の現場です。

ブルース・デビッドソンの写真集「East 100th Street」にも通じるカモ?

福島あつしさんの写真集「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」
写真達を見ていて、
私は、ブルース・デビッドソンの写真集「East 100th Street」も、
想い出しました!

「East 100th Street」とは、1960年代後半のNYイーストハーレムで、
ブルース・デビッドソンが2年間取材した、
現代写真史を代表するドキュメンタリー作品の1つです。

まるで爆撃されたように荒廃した、ハーレムの煉瓦作りのアパートメント。
その中で、プエルトリコ系や黒人系の子供達、家族、娼婦、若者達。
いずれも厳しい貧困状態の中で、
肩を寄せ合っている恋人達や子供達、家族が印象的です。

そうした、私も大好きなブルース・デビッドソンの写真に、
福島さんの写真は通じる所があるナアと、感じました。

ベージュ色の装丁に、
表紙に1枚の写真という作りも、似ています(笑)。

「ムキダシの人間」は、ひとに「生きる元気」を伝えてくれます!

チョットだけ苦言を呈すれば、、、

高齢者の多くのお宅で実際にまず感じられるのは、、、

そこにある独特で、強烈な匂いです。
加齢臭が発酵したような、
そこに尿の匂いも混じった、
そして鰹節の匂いも含んでいるような
激しく強烈な匂いが、多くのお宅ではたちこめています。
(全てとは言いませんが。)

写真集ですから、匂いまで伝えることはもちろん出来ないのですが、
こうした強烈な匂いも含めて、
「リアルな老い」の姿と言えるでしょう。

匂いが無いことで、
そしてとても美しくカラープリントされていることで、
一人暮らし高齢者の現場が、いく分綺麗になり過ぎているかもしれない。
(そして、高齢者ご自身は、
嗅覚に関連する脳の部分が老化しているようで、
匂いはあまり気にならないようです。)

ともあれ、
不思議なことですが、、、

ムキダシの執着、かなしみ、そして笑顔は、
ひとに「生きる元気」を伝えてくれる。

「ムキダシの人間」は、ひとに「生きる元気」を伝えてくれます!
これを、写真集「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」で、
実感できるのです。

そしてこれは、ウィズコロナ/アフターコロナの、
これからの時代の生き方にも繋がっているかもしれない。

ウィズコロナ/アフターコロナの今は、人々の価値観が変化して、
「本当に大切に何か?」
「生きる核心」が、
人々に求められるようになるのではないでしょうか?

ウィズコロナ/アフターコロナだからこそ、
「ムキダシの人間」がひときわ光を放つのではないでしょうか?

涙なくしては見れない、
そして同時に「生きる元気」を与えてくれる、
写真集「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」を、
あなたもぜひこの機会にご覧になって下さいね!

【参考】福島あつしさんHP https://www.fukushimaatsushi.com

【参考】福島あつしさんインタビュー動画
(銀座の福島あつし展でのトークセッションから)

 

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