「人に傷つき、人を信じられない、
それでも誰かと触れあいたい。
それってきっとわたしのことでもあって、
あなたのことでもあると思うから。」
(橘みつ著「レズ風俗で働くわたしが、他人の人生に本気でぶつかってきた話」p12)

こんにちは。
【いのちの希望を開花する、生き方カウンセリング+コーチング】の 立野博一です。
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「対話型レズ風俗」を、あなたはご存知でしょうか?
レズ風俗とは、女性のキャストが女性の顧客に、
性的サービスまたは疑似恋愛体験を提供する仕事です。

そして実は女性の顧客が求めているのは、
性的欲求を満たすことだけではない。
むしろ心と体にある「何か充たされない部分」を抱きかかえられ、
彼女達の「物語」を深く傾聴されることを、求めている。

「対話型レズ風俗」とは、こうした女性たちの「物語」を傾聴することにフォーカスした、
橘みつさんが立ち上げた新しいタイプのお仕事です。
この橘みつさんの手記「レズ風俗で働くわたしが、他人の人生に本気でぶつかってきた話」が、
ひじょうに興味深く、素晴らしい内容ですので、
ここでご紹介したいです。
読みながら、私も泣いてしまいました。ウルウルウル。

ひとの心の底に沈む「何か」を、、、

橘みつさんは、大学でジェンダーセクシャリティを学び、
新卒でベンチャー企業に就職するが、
3ケ月で解雇されてしまう。
その後、銀座の高級クラブ、百貨店の売り子、
ビジネスホテルのフロント等さまざまなアルバイトを経験して、
2017年レズ風俗という仕事と出会い、働き始める。
そして2018年独立し、対話型レズ風俗「Relieve」を開業した。

この本「レズ風俗で働くわたしが、他人の人生に本気でぶつかってきた話」河出書房新社刊 では、
橘みつさんがレズ風俗に出会うまでのプロセスと、
レズ風俗を訪ねる、さまざまな女性顧客、
そして、共に働く個性豊かなキャストの皆さんとの出会いなどを、綴っています。

まず、素晴らしいのは、
情景やひとの心の動きの描写をひじょうに繊細に、
緻密に書いていること。
あまりにも緻密な表現なので、
これは小説(フィクション)なのでは? と感じてしまう位。

この、ひとの心の底に沈む「何か」を、
適確にすくい上げ、
あますことなく言葉にしてしまうチカラには、
私は驚嘆するしかありません。

「わたしは今日も、お客さんの胸のうちに潜む物語を開き、
紐解いていく。
それは綺麗な物語だけじゃなくて時には硬く、
時にはねじれていたり、
(略)
あるべき正解も標準もどこにもなくて、
でもどこかにその先があるはずだと信じたい。
ただ一時、
全ての役割を脱いで自分を休ませることができれば、
また歩んでいくことができるだろう。
もう少しだけ自分の物語の先が知りたいなと思えれば、
きっとまた明日を迎えられる。」
(同書p209)

「体を張った究極のセラピー」としての対話型レズ風俗

レズ風俗という仕事は、女性顧客に求められれば、
新宿や池袋の大都会の街中で待ち合わせしたり、
ホテルへおもむいたり、
顧客の自宅へも行き、
逢瀬することになります。

仲の良い夫はいるのだが、子宮系の病気となり、
夫とセックスしにくくなったため、
お互いに「外注」して済ませようとなった主婦。

生まれつき同性愛志向だったのだが、
地方暮らしのためやむおえず、
現在の夫と結婚している女性。

そして性的な欲求は感じないのだが、恋愛感情は抱く「ノンセクシャル」の人も、
他者に恋愛感情も性的欲求も抱かない「アセクシャル」の人も、
自分を確かめるために対話型レズ風俗を訪れるらしい。

「大切なことは、何かをすることよりもしないこと。
そこにあるものに耳をすませ、一緒にいること。
何か答えを出すならそれはお客さん本人で、
その場で結論が見つからなくたっていい。
人は他人のことを救うことはできない。
でも何かのきっかけを作ることはできるかもしれない。
明日も生きてみてもいいかな、と思えるような、
ゆるくて小さな人生のきっかけ。」
(同書p130)

お客さんと共にいて、そこある「何か」に耳を澄ますことーー
これはカウンセリング、心理セラピー、コーチング、
相談業や対人支援のエッセンスと、全く同じでしょう。

ある意味、
「対話型レズ風俗」は「究極のセラピー、カウンセリング」とも、
言えるかもしれないです。

もちろんそこでは、身体のふれ合いとセックスを提供するのですから、
カウンセリング、心理セラピー、コーチングと一緒にするわけには行きませんが、
「体を張った、究極の癒しの提供」とも言えるでしょう。
本当にスゴイです!

そして、レズ風俗を訪れる女性達の多くは、
幼少時に父親や母親との関係で深く傷ついているようです。
また、男性優位社会の構造のために、
女性達が傷つき、苦しみ続けていることも、
大きな背景として影響しています。

この本を読んでいる男性の1人として、
みつさんや女性達に申し訳ない気持ちに、
私はなりました。

それでも、、、

それでも、、、です。

「明日も生きてみてもいいかな、と思えるような、
ゆるくて小さな人生のきっかけ」を、
私としても求め続けたいです。

そこある「何か」に耳を澄ませ、
それを言葉につむぎ、
アウトプットし続けること。

「明日も生きてみてもいいかな、と思えるような、
ゆるくて小さな人生のきっかけ」を、
あなたも1度体験してみたら、いかがでしょう?!

◎対話型レズ風俗Relieve HP https://www.relieve-you.tokyo

◎橘みつさんTwitter https://twitter.com/mitsu_lesbian