60代でも70代でも80代になっても、自由な心で生きたい!
ーーそう感じる時、あなたはありますか?
こんにちは。
ウィズコロナ/アフターコロナの時代の生き方を研究する【生き方カウンセリング+コーチング】、
そして【高齢者向け宅配弁当配達】の仕事もしている、立野博一です。
無料メルマガ【新ライフ・チェンジ通信】最新号から、ご紹介します。
前号でご紹介した映画「ノマドランド」と、
「ノマド 漂流する高齢労働者たち」ジェシカ・ブルーダー著は、
とても興味深い内容ですので、さらに掘り下げてご紹介します!
私達日本でのウィズコロナ/アフターコロナの時代の生き方をかんがえる面でも、
とてもオススメできる映画と本です。
↓ ぜひ、文末までお読み下さい ↓
ナント、「月に500ドル」で車上生活!
2008年のリーマンショックと、その後の世界金融恐慌で、
アメリカでは多くの人々が突然、住む家と全財産を失ってしまった、、。
そんな中でも、車でキャンプしながら、
各地で肉体労働して収入を得て、アメリカ各地を旅して暮らす、
「ノマド(放浪の民)」あるいは「ワーキャンパー」と呼ばれる人々
(その多くが60代、70代、80代の高齢者)が、増えているのですね。
「ワーキャンパー」のオピニオン・リーダー ボブ・ウェルズさんは説くーー
「大半の人にとって一番大きな出費は住居費だ。
(略)
伝統的な家やアパートを避けて、一部のノマドが「車上生活」と呼ぶ
トラックや自家用車、キャンピングカーなどに住むよう勧めている。
そして月に500ドル以下(リンダにはしごく納得のいく金額だ)
で生活している車上生活者もいる
(略)
必要経費に含まれるのは、
食費、自動車保険料、ガソリン、携帯電話使用料、
それに緊急の場合に備えるための少額の貯金だ。」
(「ノマド 漂流する高齢労働者たち」p104)
「月に500ドル」の車上生活!
(4/13今日現在のドル/円相場で換算すると、5万4705円)
「月に500ドル」で生活できると思うから、
多くの人々が「ノマド」「ワーキャンパー」になる。
アメリカの高齢者の格差/貧困化の実態がどれほど深刻か、
このボブ・ウェルズさんの言葉からもわかりますね〜。
「ノマドと同様、何百万人ものアメリカ人が
(一見そこまで過激な変化には見えないにせよ)、
生活様式を変えざるを得なくなっている。生き残りの戦略はいろいろだ。
『今日は食事の回数を減らそうか?』
『かかりつけ医に行くのをやめて、救急病院に行こうか?』
(連邦法で、支払いのできない患者であっても
救急病院は診療を拒否できない)『クレジットカードの支払いを遅らせようか?
すぐには集金に来ないだろう?』『電気代とガス代の支払いを遅らせようか?』
(略)『利息が増えるが、学生ローンと車のローンの支払いを
後に回そうか?』」
(「ノマド 漂流する高齢労働者たち」p340)
アメリカと日本では医療保健や年金のシステムが違いますから、
一概に一緒にするわけにも行きませんが、、、
格差と貧困化が進行しているのは同様でしょう。
貧困のために家に住むのをあきらめて、
車上生活に移る多くの高齢者が存在するーー
これは私達の近未来の姿とかもしれない。
あるいは目に見えないところで、
この変化は既に日本でも生まれているかもしれないですネ(汗)。
・ボブ・ウェルズさんのYoutubeチャンネル「CheapRVliving」https://www.youtube.com/channel/UCAj7O3LCDbkIR54hAn6Zz7A
映画「ノマドランド」に見る「自由」と「希望」そして、、、
映画「ノマドランド」クロエ・ジャオ監督の方に話を移しますと、
この映画は主演のフランシス・マクドーマンドさんとデヴィッド・ストラザーンさんを除いて
本職の俳優は起用されず、
実際に車上生活を送っている人々が起用されているのも、
ひじょうにおもしろいです!
上記のボブ・ウェルズさんや、
リンダ・メイさん、シャーリーン・スワンキーさんら、
「ワーキャンパー」達が実名でリアル出演されています。
そして主演のフランシス・マクドーマンドさんは、
長く暮らしたエンパイアの工場が閉鎖されて、
企業城下町だった街全体が突然失われて、
車で全米各地を流浪する旅に出たという、
60代の女性「ファーン」を演じています。
おそらくは多くの「ノマド」「ワーキャンパー」の高齢者に取材して、
そこに共通する本質(エッセンス)を、
「ファーン」として造形したのではないでしょうか?
「ファーン」の不安、孤独、そして自由を求める気持ちが、
マクドーマンドさんの演技と表情、
そしてアメリカの広大な大地、砂漠、海、自然を写した映像に、
表われているようです。
例えば、もう1人の俳優デヴィッド・ストラザーンさん演じる「デヴィッド」は、
車上生活の末に、息子家族の住む家にひきとられる。
そんな老男性「デヴィッド」の家に、
「ファーン」も招かれて遊びに行きます。
そこで、「一緒に暮らさないか?」と、
「デヴィッド」は「ファーン」に提案するのですが、
「ファーン」はイエスとは言わず、
再び車でアメリカの大地を疾走するのです。
「デヴィッド」は「ファーン」と話しも合うし、
ナイスガイですから、
私が60代の女性だったら、とりあえずイエスと応えると思うのですが(笑)。
このシーンを見ていて、
当初、私は「ファーン」の気持ちを理解できませんでした。
とはいえ、後からジワジワと、
「ファーン」の気持ちがわかってきました。
おそらくは「ファーン」にとって、
車上生活はやっとつかんだ自由な生活だった。
子供の頃から求めてきて、
60代になってやっとつかんだ自由だった。
これを手放すわけにいかないワーー
という気持ちではないでしょうか。
とはいえ実際には、これから老いていくのに、
「ワーキャンパー」として肉体労働しつつ車上生活するのは、
容易なことではないでしょう。
この「自由」と「希望」、
そして「苦さ」や「きびしさ」を同時に持っているのが、
映画「ノマドランド」と、
ジェシカ・ブルーダー著「ノマド 漂流する高齢労働者たち」に共通する、
興味深いポイントです。
【参考】『ノマドランド』予告編Youtube
さて私達はウィズコロナ/アフターコロナの日本で、どう生きるか?
さて私達の日本では、ウィズコロナ/アフターコロナの時代を、
そしてこれからの「少子超高齢多死社会」をどう生きて行くのが良いでしょうか??
車上生活すれば良いということでもないですし、
私=立野としては、住む家を安易に手放してはイケナイと、
思います。
そして人それぞれの所もあり、
住む地域によって異なる選択肢があるでしょう。
この無料メルマガ【新ライフ・チェンジ通信】の次号では、
映画「ノマドランド」と、
ジェシカ・ブルーダー著「ノマド 漂流する高齢労働者たち」を手がかりにして、
日本ではどうしたら良いのか?というアイデアやご提案を、
お送りする予定です。
ウィズコロナ/アフターコロナ、感染症と共存するしかない時代の生き方を、
あなたと、ご一緒に探求したいです。
【参考】Amazon「ノマド 漂流する高齢労働者たち」
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