今日の私は、ある種の「事件現場」に立っていました!
どんな「事件」かと言いますと、、、
こんにちは。
【生き方コーチング+カウンセリング】あらため、
【これからの時代の生き方研究ラボ】の 立野博一です。
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静かな「事件現場」に遭遇しました!
2022/6/17(金)の私=立野は、
早川千絵監督の映画「PLAN75」のロードショー封切り日で、
アップリンク吉祥寺に観に行ってました!
そこでまず驚かされたのは、
上映開始を映画館のフロアで待っていると、、、
次から次へと70代から90代と思われる高齢者の皆さんが、
やって来るのです!!
数人で連れだったお婆さん達のグループ、
あるいは杖をついてユックリ歩く、
1人で来たお爺さん。
この頃はロードショー封切りと言っても、
観客はポツンポツンとしかみられないことも、
残念ながら少なくないですから、、、
平日午後に高齢者で一杯のアップリンク吉祥寺というのも、
ひじょうに珍しい事態でしょう。
そして、13時25分からのこの回は、ナント「満席」となりました!
私は、右も左も前も後ろも高齢者の皆さんでギッシリの劇場で、
映画「PLAN75」を観てたのです。
これは単なる映画鑑賞ではなくて、もはや、
静かな「事件」と言っていい。
映画「PLAN75」とは
映画「PLAN75」は、少子超高齢化社会が進んだ近未来、
<プラン75>という制度が国会で可決承認された日本を描いています。
↑ 映画『PLAN 75』予告編YouTube ↑
<プラン75>とは、満75歳以上の高齢者は、
自分の意思次第で安楽死を選ぶことが認められ、
国がシステムとして支援するーーという制度。
倍賞千恵子さん演じる、主人公の角谷ミチは、
78歳でホテルの客室清掃の仕事をしている。
夫と死別し、子供のいない彼女は、
つつましく一人暮らしをしているのですが、、、
突然に解雇され、
さらに住んでいる団地の取り壊しも決まり、
<プラン75>を受け入れることを考え始める。
あるいは、たかお鷹さん演じる岡部幸夫は、
若い頃は日本各地で建築の仕事に従事していたのですが、、、
今は孤独に古いアパートの1室で、
やはりつつましい1人暮らしをしている。
そして、自分が老いて行くことが日本社会の負担になるのではと、
<プラン75>を受け入れることを考え始める。
映画「プラン75」は、こうした本人の意思次第で、
高齢者の安楽死が合法化された近未来社会を描いたものですが、
ドキュメンタリーよりもリアルに、
「老いのプロセス」と「死」というテーマに向き合っているーー
と、私には感じられました。
なぜなら、私はパラレルワークで、
「高齢者向け宅配弁当配達」の仕事も現在しているのですが、
「もう生きていたくない!」と、
お客様から語られることも実際あったからです(涙)。
高齢者にとって「生きる」とは? 「死」とは?
「幸せな老後よ!!」と叫びながら、
弁当を受け取って下さる90代のお婆さんもいれば、、、
「もう生きていたくない」と、
弁当屋の私にこぼす100歳近いお婆さんも、おられます。
「老いのプロセス」とはまさに、「死」が間近になってきて、
「死」と「生」に向き合うしかない時間なのでしょう。
そして本当に困ったことはーー
認知症が進むと、自分の「生」を自分で選ぶことさえ、
難しくなってしまうことです。
認知症が進行すれば、、、
自分でも何だかわからないまま、
生きるしかない状態となります。
何だかわからないまま、弁当を与えられるまま食べ、
あるいはついさっき弁当を食べたばかりなのに、
「まだ弁当が届いてない」と、
クレームの電話をかけてしまう場合もある。
やがて「自分は誰か」ということさえ、
忘却してしまうかもしれない、、。
そうした高齢者にとって、
「生きる」とは、
そして「死」とは、
いったい何なのでしょうか?
映画「PLAN75」は、今ある現実以上にリアルに、
少子超高齢多死社会の怖さと、
深遠な本質を、描いているでしょう。
これは出来る限り多くの方々にぜひ観てほしいですし、
「老いのプロセス」「死」そして「生」に、
ここまで直面している早川千絵監督は本当にスゴイです!
↑ 映画『PLAN 75』予告編YouTube ↑
そしてこの【これからの時代の生き方研究ラボ】としても、
「映画を手がかりに、生き方を考える・深める」という観点から、
こうして「老い」や「死」をテーマにした映画を、
私はこの頃集中的に観ています。
「生きる」とは何でしょう?
そして、高齢者の皆さんで満員状態の映画館で、
映画「PLAN75」を観た高齢者の皆さんは何を感じるだろう?
ーーと、私は気にかかりました。
おそらく、高齢者の皆さんにとっては、
私以上に他人事ではなく、
身に迫ったリアルであるはずです。
とはいえこうして映画館まで足を運べるということは、
まだまだお元気であり、
知的好奇心もある高齢者なのでしょう。
(私が弁当を運んでいる高齢者のお客様達は、
玄関まで歩いて出て来るだけでもタイヘン、
という方が少なくないですから。汗)
そしてもう1つ、不思議でもあり、
チョット怖い体験がありました。
通常こうして映画の上映が終わった後、
映画好きな方はパンフレットを求めて、
行列さえしばしば生じます。
それが今回は、パンフレットを求める観客が、
私の他に1人、2人しかいなかったのです。
(あんなに満員だったのに)。
もしかしたら、映画のインパクトが高齢者の皆さんには、
あまりにも強過ぎて、
パンフレットを購入するまで気が回らなかったのかもしれません(汗)。
あの満員の高齢者の皆さんは、
映画「PLAN75」を観て、実際どう感じたのでしょうか??
グループで訪れていたお婆さん達は、
この後、お茶を飲みながら感想を話したりするのでしょうか?
出来ることならば、何より当事者である高齢者の皆さんに、
この映画「PLAN75」を観ていただきたいものです。
これは架空の物語では、ありません。
私達のすぐ近くにある、すぐ横にある、
「老い」と「死」そして「生」とは何か?
ーーという公案なのです。
「生きる」って何だろう?
ーーと、あなたはかんがえる時はありませんか?
10代、20代、若い時に、
「生きること」に悩む時ももちろんあるでしょうが、
本当にリアルに「生きる」というテーマに直面するのは、
やはり、自分の「老い」を自覚する40代から50代でしょう。
もちろん、これには「正解」は無いのです。
自分としての答えを、
日々の葛藤の中で、つかんで行くしかありません。
ナカナカ容易なことではないですが(汗)
「映画を手がかりに、『生き方』をかんがえる」ことが、
ひとつ、あなたのヒントになったら、
幸いです。
そして、映画「PLAN75」で救いになっているのは、
浦田秀穂さんの撮影している映像が美しいのと、
やはり倍賞千恵子さんの凜としたたたづまい、存在感です。
透明感のある、美しい映像とともに、
私達にとって「生きる」とは何か?
ーー感じ・味わってみるのはいかがでしょうか?
早川千絵監督インタビュー【前編】
早川千絵監督インタビュー【後編】
映画『PLAN 75』予告編
PLAN75オフィシャルサイト https://happinet-phantom.com/plan75/
【追記】「人に迷惑をかけたくない」という呪縛
早川千絵監督のインタビュー【前編】を観て、私は気づかされたのですが、
この「PLAN75」の製作過程で早川千絵監督は、
実際に高齢者にインタビューしておられたのでした。
そこで衝撃的だったのは、、、
「人に迷惑をかけたくない」
「家族に迷惑をかけたくない」
だから、「PLAN75は現実にあっても良い」ーー
と考える高齢者が沢山おられた、ということでした。
ナルホド〜〜、
「家族に迷惑をかけたくない」というのは、
私の老母84歳も実際に言いそうな言葉、です。
おそらくは、私が映画館の暗闇でご一緒した、満員の高齢者の皆さんの心の内にも、
「人に迷惑をかけたくない」というこの声が、
響いていたのでしょう。
そして、「人に迷惑をかけたくない」という呪縛は、
高齢者だけでなく若い人々の意識下にもあり、
これが日本社会をひどく息苦しくしているのではないでしょうか??
「人に迷惑をかけたくない」という思い込みをはずせ!!ーー
これも、映画「PLAN75」が私達に伝えている、
大切な問いかけでしょう?
【さらに追記】理想的な「終のすみか」を建設する
ひとが自らの「老い」と向かい合う時、
自分にとって「理想的な終のすみか」を建設することも、
実際大切でしょう。
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