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もしもあなたが突然、周りの音や声や音楽が聞こえなくなったら、、、
どんな気持ちになるでしょう? どんな人生となるでしょう?

こんにちは。
ウィズコロナ/アフターコロナの、これからの時代の生き方を研究する
【生き方カウンセリング+コーチング】
そして【高齢者向け宅配弁当配達】のパラレルワークもしている、立野博一です。
無料メルマガ【新ライフ・チェンジ通信】最新号から、ご紹介します。

↓ ぜひ、文末までお読み下さいネ ↓

「サウンド・オブ・メタル」ーー映画を通して生き方・人生をかんがえよう


↑ Youtube 映画「サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ」予告編 ↑

日常あたり前に聞こえている周りの音が、突然聞こえなくなり、
仕事も住む所も恋人も喪失することになった男ルーベンを描く、
映画「サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ」を、

今日はご紹介します!

今年2021年のアカデミー賞では、作品賞をはじめとする主要6部門にノミネートされ、
見事に音響賞・編集賞を受賞した、
ダリウス・マーダー監督/脚本、リズ・アーメッド主演の映画です。

この無料メルマガ【新ライフ・チェンジ通信】前号では、「『生き方』『人生』『老い』をめぐる映画が増えているようです」と私は書きましたが、
この映画もまさにそうした1つであり、
それがまたアカデミー賞を受賞したのです!
とても興味深いことです(笑)

ハードコア・バンドのドラマー ルーベン(リズ・アーメッド)は、ある日突然、
周囲の音が聞こえなくなり、難聴になった。
それは、機材や楽器を大型のバンに積んで、
全米をライブして回っているルーベンにとって、
人生を賭けてきた仕事の喪失であり、
ライフワークの喪失でもありました。

そして一緒にバンドを組むボーカル兼ギタリストであり、
恋人でもあるルー(オリヴィア・クック)は、
彼のために難聴者のための支援コミュニティを探し出すのですが、
そこでルーベンが支援を受けるためには、
彼女と離れて過ごさなくてはならない。
(この支援コミュニティの方針として、参加者は1人で「難聴になった」ということと向かい合うのを、
大切にしているのです。)

恋人ルーは、決意を持ってルーベンから離れて行く、、、。


つまり、難聴になったために、
ルーベンは音楽の仕事とライフワーク、
生活空間としてのバン、そして恋人ーー
全てを喪失してしまったのですネ。

そして段々に、難聴者のためのコミュニティで暮らす内に、
ルーベンの意識にも変化が生まれて、
コミュニティに併設されたスクールの、
難聴の子供達とも触れ合うようになっていく、、。

「これからの人生として、このコミュニティで仕事する立場を選んでみては?」と、
コミュニティのリーダーであるジョーから、
提案されたりもする。

とはいえ、これまでの暮らしも音楽も恋人ルーのことも、
ルーベンは忘れられない。
「過去の自分を取り戻さなくては」と、
痛切に願っているわけです。

そして、人工内耳のインプラント手術を受けて、
聴覚を取り戻そうとするのですが、、、
それは以前とは違った、ノイズの嵐のように聞こえる世界だった。

この映画「サウンド・オブ・メタル」の特色の1つは、
普通に周りの音や声が聞こえている状態と、
聴覚が失われている状態(つまり静音状態)、
そしてインプラント手術後の、高音がキンキンと聞こえるノイズ状態を、
音響が交互に切れ替わり、見る者が擬似体験できることです。

例えば、多くの人が集まるパーティーに行けば、
話し声が渦巻くノイズの洪水のように聞こえて、
その場にいたたまれなくなってしまうような。

あるいは街の時計台が鳴らす鐘の音も、
キンキンと耳をつんざくノイズとしか、聞こえない(汗)。

それは同時に、主人公ルーベンの心の不安やあせりも、
見る者に伝えてくれる。
聴覚が失われるということは、
「リアルにこんな体験なんだ」と。

ひとの持つ「依存性」「中毒性」というテーマ

私としてもう1点、興味深く感じたシーンは、
難聴者の支援コミュニティの代表であるジョー(ポール・レイシー)が、
最初に面接した段階で、ルーベンがドラッグ依存症者であったことを、
素早く見抜いたシーンです。

なんたって、「Please Kill Me  俺を殺してくれ」と、
胸にタトゥを入れている主人公ルーベンですから。
ハードコアのドラマーになる以前には、ドラッグ依存症があり、
おそらくそれ以前には、
情緒不安定だった10代の頃もあったでしょう。
こうした前史のストーリーがあって、
今、ルーベンは仕事とライフテーマ、家代わりのバンと恋人を、
一度に失う羽目になっている。

つまりこの映画は、
「依存性」「中毒性」というテーマも持っているでしょう。

ひとは酒やタバコ、
ギャンブル、買物、食べ物、
人との関係性、セックス、、、
多くのさまざまな対象に依存・中毒しがちですが、
「どうしたら、ひとは依存性・中毒性から解放されるか?」という深いテーマも、
この映画「サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜」は、
持っているでしょう。
(それは、私達人間が持っている「弱さ」ーーということでもあります。)

主人公ルーベンの場合は、暴力的な振る舞いや衝動性、
ドラッグ、そして恋人との「共依存」に、
はまりがちなのですね。

ひとは本当にさまざまな依存性・中毒性を持ってしまいがちな存在であり、
「依存が全て悪い」とも言えませんが、、、
チョッピリでも「依存・中毒から自由な状態」を持てると、
良いですね。

コーヒーとドーナツ1個、そしてモーニング・ノート

そこで1つ、難聴者支援コミュニティの代表であるジョーは、
「早朝に、小さな部屋でただ座っていることは出来るか?」
と、ルーベンに尋ねます。

もし座っているのが難しい時は、
1冊のノートに、「ただ感じるままに書きなさい」と、
提案します。

コーヒーとドーナツ1コ
翌朝、ルーベンが小さな部屋に入ると、
ポットに入れたコーヒーとドーナツ、
ノートとペンだけが置かれている。

このコーヒーとドーナツ1個だけという所に、
ジョーの成熟した優しさを、
私は感じました(涙)。

 
そして、ノートに「ただ感じるままに、ひたすら書き出す」というのは、
「モーニング・ノート」とも呼ばれる方法です。

本当に「ただ感じまま」に、、、
例えば、「さびしい」と感じているなら、
「さびしい、さびしい、さびしい、、、」と書き出せば良いのです。

すると、さらに「その下にある何か」に気づきやすくなる。
普段はフタをしていた、
「深い感情」や「あるがままの自分の存在」に気づきやすくなるのです。

「弱い自分」、
「愚かな自分」、
「裸の自分」、
そしてそれでも、
「希望」は存在するのです。

主人公ルーベンも最初は、
ドーナツにパンチして潰したりしていたのですが、、、
(ドーナツにパンチしてどうする? 笑)

やがて、段々に、、、
ノートに「あるがままの自分の感情」を書き連ねるように、
なって行きました。

おそらくはこうして早朝の光の射す静かな部屋で、
モーニングノートを書く中で、
ルーベンは「あるがままの自分」を、
再発見して行ったのではないでしょうか?

「今ここの、ありのままの自分」を受け入れ、また歩き始める

実は私=立野の場合も、、、

数年前から、耳鳴りの症状があるのです。
特に左耳は、
「キーン」と高い音がいつも耳の奥で感じられます。

街中とか、生活音がしている所では、
「キーン」はほとんど聞こえなくなるのですが、
周りが静かになると、とたんに、
「キーン」と聞こえて来て、耳障りなのです。

これも老化現象の1つのようですが(汗)、
以前のように音が聞こえなくなった人の苦しみは、
私にもわかります。

この映画で、人工内耳のインプラントを入れて、
他者の声や周辺の音が「ノイズの嵐」のように聞こえて来るシーンでは、
私もチョット恐怖さえ感じましたヨ(汗)。
音や音の質感が感じさせる、独特な恐怖感というのも、
存在するのです。

そして最後に、
全てを失った主人公ルーベンは、
ラストシーンでインプラントを耳から外して、
「音の聞こえない世界」の中で、歩き始めます。

「今ここの、ありのままの自分」、

「裸の自分」、

「音の聞こえない世界の自分」を受け入れて、
そこから再スタートするようです。

この新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は、
多くの人々に喪失体験をもたらしていますーー
仕事、収入、
教育を受ける機会、
そしてひととの繋がり、希望、愛情。

ウィズコロナ/アフターコロナ/これからの時代の生き方を探求するためには、
私達はこれらの喪失を受け入れて、
「今ここの、ありのままの自分」から歩き始めるしかないでしょう。

そして「今ここの、ありのままの自分」を認めることこそが、
これからの「再生」「希望」であるーーと、
この映画は伝えてくれているようです。
「弱い自分」「愚かな自分」「裸の自分」も受け入れて、
「今ここの、ありのままの自分」から歩き始めること。

こんな風に、
これからの時代の「生き方」「人生」をかんがえさせる映画が、
この頃次第に増えてきているようです。
素晴らしいことです!

映画「サウンド・オブ・ノイズ〜聞こえるということ〜」は、
Amazon prime videoで、おウチに居ながらに見られます。
とても丁寧に作られている映画でもあり、
ぜひこの機会にあなたも、ご覧になってはいかがでしょう?!


↑ Youtube 映画「サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ」予告編 ↑

 

Amazon prime videoでこの映画をご覧になる時は、出来るだけ音の良いヘッドホンを使うことをお勧めします!

主人公ルーベンの「音が聞こえない状態」や周囲の音が「ノイズの嵐のように聞こえる状態」を、
よりリアルに体験出来るでしょう!

音響にこだわった映画館でも、10/1(土)からロードショー上映されるようです!

詳しくはこちら https://realsound.jp/movie/2021/08/post-833258.html

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